眼疾患における光線治療の生理作用

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理論と治験P198
眼疾患における可視総合光線の直接照射ならびに間接照射としての生理作用は、次のようなものです。
●直接照射
⑴局所の血行の改善

人により程度の差はありますが、だれでも眼を酷使すると、疲れ眼や眼精疲労のような症状がみられることになります。
これは、眼の内外の血行不良と視機能に関与する筋肉群の疲労によるもので、局所への光線照射により血管が拡張して血行が良好になり、外眼筋や瞳孔の筋肉群の働きが回復します。
⑵新陳代謝の促進
血行改善により、眼の内外への酸素・栄養の補給や老廃物の除去が盛んになって、眼の働きは回復します。
⑶抗炎症作用と自然治癒力の強化
炎症性の眼疾患として、ウイルス性、細菌性、真菌性、アレルギー性、外傷性、物理・科学的刺激(放射線、紫外線、大気中の環境汚染物質、酸・アルカリ腐食)などの原因があげられます。
光線照射は、消炎・殺菌・鎮痛などの作用により、生体の自然治癒力を高めて種々の原因による炎症の治癒を促進します。

●間接照射
⑴全身の血行改善

眼の異常は、全身的な疾患の一症状であることが少なくありません。
糖尿病や高血圧症では、眼底の異常(網膜症)をともなうことがよく知られています。
眼底出血を繰り返すと失明に至ることもあります。
また、自己免疫疾患でも眼症状がみられます。
したがって、眼疾患の改善には、全身的な治癒力を高めることが重要であり、そのためには、全身の血液循環を良好にする必要があります。
間接照射は、血行改善に有意義です。
⑵交感神経過緊張の緩和
眼精疲労や緑内障などの病態においては、ストレスなど自律神経系の影響が病状に大きく影響します。
そのため、間接照射によって自律神経系の過度な緊張を和らげることが重要です。
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