掌蹠膿疱症の可視総合光線療法(間接照射)
光線研究 第448号
掌蹠膿疱症 間接照射
掌蹠膿疱症では高血圧や糖尿病を伴う例が少なくないので、糖尿病がある場合は糖尿病の治療を行います。
そのほか胃炎があれば胃炎の治療を、腰痛があれば腰痛の治療を、高血圧症があれば高血圧症の治療をそれぞれに使用する治療用カーボンで行います。
特別な異常がなければ治療用カーボン(3000-3002番、3001-3002番、4000-4002番、4000-4009番などの組合せ)で間接照射を行います。
間接照射はどのような治療であれ照射することによって体質改善につながります。
掌蹠膿疱症では扁桃腺の異常を伴うことが多いので、症状の有無にかかわらずできるだけ左右咽喉部を照射しておくとよいと考えられます。
また明らかな炎症部位がある場合はその部位に対する照射も行います。
掌蹠膿疱症は扁桃腺摘出やむし歯の抜歯により自然に軽快するといわれています。
しかし扁桃腺は生体にとって無意味な器官ではなく、免疫器官として重要な機能を持っているので、むやみに摘出することは好ましくなく、摘出や抜歯については慎重でなければなりません。
難治性の皮膚病では副腎皮質ホルモンを使用することが多いのですが、このホルモンは掌蹠膿疱症の発症に関係する細菌感染を悪化させることもあるので、場合によっては副腎皮質ホルモンの使用を避け光線治療で根気よく治療した方がよいと思われます。