アトピー性皮膚炎の可視総合光線療法における留意点

光線研究 第476号
★光線治療における留意点★
①湿疹病巣部に対しては、特に熱く感じない照射距離で治療します。
②治療開始数日後に、稀に病巣が赤みを増したり、一時的に痒みが増すことがあります。
この場合は、治療回数を減らしたり、照射時間を短めにします。
皮膚病巣が慣光性を獲得すれば自然に治まります。治療経過の一過程として理解してくだい。
③入浴後など塗薬や化粧品が取り除かれた状態で治療を行ってください。
ただし、乾燥傾向の場合は、薬剤の含まれていないワセリンや馬油などを薄く塗り、光線を照射します。
④本症は、慢性的経過のものが多いので、治療も気長に焦らず継続することが必要です。
また、湿疹部が多い場合は、一度に全ての患部を治療せず、発症部位に分けて根気強く治療を行います。
⑤からだ全体の治癒力を高めるため湿疹部のみでなく、両足裏部、両膝部、腹部、腰部などの部位へも光線の照射を行うことが必要です。
また、患部照射には、集光器を使用すると治療効果が上がります。
⑥治療処方は、光線研究所受診により決定することを勧めます。
自分で治療を行う場合は、まず治療用カーボン3001-3002番の組合せを用います。
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