脂肪腫の可視総合光線療法
光線研究 第539号
脂肪腫
脂肪腫は、皮下脂肪や筋肉の間にある脂肪組織から、できものとして変化した良性腫瘍です。
身体のどこにでも発生しますが、背部、肩部、頚部などに多く、次いで上腕、臀部、大腿などに発生します。
小さいままのものから、数年かかって、直径が10cm以上に大きくなるものまであります。
普通は痛みや炎症などの症状は無く、皮膚がドーム状に盛り上がり、普通の脂肪組織と変わらず触ると柔らかく、細菌感染で化膿することはありません。
稀に悪性の脂肪肉腫の場合もあるので、気付いたら病理検査を受ける事をお勧めします。
可視総合光線療法
脂肪腫は、かなり大きくなって気になる場合は、手術が適応になります。
この場合、光線療法は、術後の傷の回復に役立ちます。
脂肪腫がまだ小さい場合は、光線療法で縮小している例もあるので、光線照射で様子をみてもよいでしょう。
光線治療を行っていてもどんどん増大し、外見上気になる場合は、やはり手術が適応となります。
光線治療
治療用カーボンは、3001-5000番又は3001-4008番を使用し、両足裏部・両膝部・後頭部を各5分間、ガングリオン・粉瘤・脂肪腫患部は、2号集光器又は3号集光器ガラス管付きを使用して10分間照射します。