老人性掻痒症の可視総合光線療法

光線研究 第557号
86歳 女性
◆症状の経過
85歳時、旅行中に尻餅をつき第5腰椎を圧迫骨折した。
コルセットを作り半年間リハビリを行ってきたが、腰痛だけでなく左大腿部にしびれが出るようになってきた。
また、10年程前より冬になると下腿部や腹部を中心に全身に痒みが出て大変困っていた。
皮膚科では老人性掻痒症と診断されかゆみ止めと保湿クリームを処方されていたが、ほとんど効果がなく、痒みで熟睡出来ないこともしばしばあった。
義妹の紹介で光線研究所附属診療所を受診した。
◆光線治療
3001-4008番の治療用カーボンを使用し1回目両足裏部・両足首部・腰部・頸椎下部、2回目両膝部・腹部・腰部・背中全体、3回目両足裏部・両膝部・後大腿部・腰部を各10分間照射。
背中全体・後大腿部は集光器使用せず、頸椎下部は1号集光器使用。
◆治療の経過
リハビリを兼ねて週に2回通院治療を行った。
1ヵ月間の治療で腰痛は半減し姿勢を変える時の苦痛はなくなった。しかし30分以上の外出では腰が重くなり立っているのがつらい状態だった。
治療3ヵ月目には痛みを殆ど感じない日が出てきた。その頃より毎年痒みで苦しむ寒い時期になってきたが、痒みが全くないことに気付いた。
治療6か月後、真冬の寒さの中、通院してきても腰の痛みはほとんど感じなくなった。また、例年より皮膚がすべすべして痒みが全くないのに自分でも驚いていた。
その後、春になるまでかゆみの症状は1回も出なかった。
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