踏ん張っても出てこない頑固な便秘に可視総合光線療法
可視総合光線療法 治療報告と症例集P200
79歳 女性
症状の経過
若いころから便秘症であったが、77歳ごろからときどき便に血液が混じるようになった。
病院で検査を受けたところ、便の潜血反応は陽性だったが、とくに出血する原因は見つからなかったので、しばらく経過観察となった。
このほかにも膝痛、骨粗鬆症があり、光線治療をしている近所の知り合いの紹介で、光線研究所附属診療所を受診。
光線治療
治療用カーボンは3002-5000番を使用し、両足裏部・両足首部・両膝部を各10分間、腹部・腰部・背正中部(1号)・後頭部(1号)を各5分間照射。
治療の経過
光線治療は、毎日自宅で行った。
当初、便通は3~4日に1度であったが、治療1カ月後にはからだが温かくなり、毎日便通が見られるようになった。
しかし、まだ宿便の感じがあり治療を続けた。
治療半年後には便通は正常になり、血便もなく、宿便の感覚もなくなった。
治療1年後の現在、膝痛はよくなったが、骨粗鬆症による腰痛は続いているので、引き続き根気よく光線治療を行っている。
コメント(光線研究所附属診療所)
便通異常としての便秘は女性に多く見られる。
とくに高齢者では骨粗鬆症などによる背中痛(背部痛)、腰痛のため、排便に必要な腹筋に力がかかりにくく、便秘を助長しやすい。
本治験例は幸い光線治療1カ月前後で、便通が毎日見られ、血便も出なくなった。
からだが冷えると便秘しやすく、光線照射でからだを温かく保持することは便秘に対する有効な治療といえる。
また、光線療法には腸の動きを調節する作用、胃・大腸反射を促す作用があり、さまざまなタイプの便秘に有効な治療法といえる。