逆流性食道炎の緩和に可視総合光線療法
光線研究 第537号
逆流性食道炎の原因
特定の原因だけで起こることは少なく、次の原因がいくつか重なって引き起こされます。
①加齢による食道下部括約筋の機能低下で、胃酸が逆流しやすくなる。
②横隔膜の食道を通している食道裂孔と呼ばれる穴が緩み、胃酸が逆流しやすくなる。
③食べ過ぎ、飲み過ぎ、脂肪食の摂取過多で胃の働きが悪くなり、胃と食道の間の吻門部が開きやすくなり、
胃酸が逆流しやすくなる。
④食道の蠕動運動の低下で逆流した胃酸が戻りにくい。
⑤肥満による腹部脂肪が胃を圧迫し、胃酸が逆流しやすくする。
⑥背中が曲がったり、姿勢が悪いことによる胃の圧迫。
⑦妊娠中の胃の圧迫。
光線療法の作用
光線療法の温熱作用と光化学作用は、食道の炎症を抑え、傷ついた食道粘膜の回復を促進します。
また、食道下部の括約筋の動きや食道・胃の蠕動運動を高める作用で胃液の逆流を起こしにくくします。
光線治療
治療用カーボン:3000-5000番、3001-5000番、3001-4008番、1000-3001番などを使用。
光線照射部位
両足裏部・両膝部・腰部を各5分間、上腹部(1号又は2号集光器を使用)、背正中部各5~15分間照射。
※広範囲にわたって症状がある場合は、胸骨部、肩甲骨間部、左右咽喉部を各5~10分間を追加する。
※上腹部に照射して、不快感がある場合は、上腹部の照射は中止する。