治療報告と症例集P279
65歳 女性
50歳のとき、会社の健康診断で糖尿病を指摘されました。
当時は空腹時の血糖値が260㎎/㎗ありました。体重も身長152cmに対して60kgもあり、少しでも減量するように言われましたが、なかなか実行できませんでした。
2週間の糖尿病教育入院中に3kg減量し、以後半年間に4kg減って、53kgになりましたが、それ以下にはなりませんでした。
しかし、経口薬を使用していれば空腹時の血糖値は、ほぼ120㎎/㎗以下で安定していたので、主治医からは「この状態を続けていけばまあよろしいでしょう」と言われていました。
60歳で定年退職するまでは、生活のリズムもついていたので、とくに合併症もなく安定していました。ところが、退職後は生活のリズムが乱れたのか、体重、血糖値ともにじわじわ上昇するようになりました。
62歳のときには、体重が55kg、空腹時の血糖値が150㎎/㎗を超えるようになり、だんだん眼も見えにくくなりました。
そこで眼科で検査を受けたところ、加齢による白内障が始まっており、同時に糖尿病による眼底出血も見られました。眼底出血はレーザー治療を受けましたが、「このままでは、また出血しますよ」と言われ、どうすればよいのか悩んでいました。
たまたま知人から、光線療法により血糖値が安定したという話を聞き、早速光線研究所附属診療所を受診しました。
そこで、糖尿病だけでなく、白内障も改善した人の話を聞き、次の処方にしたがって自宅で光線照射を行いました。
治療用カーボンは3001-4008番を使用し、両足裏部10分間、両足首部・両膝部各5分間、背正中部10分間、後頭部5分間照射しました。
1回照射しただけで目の前がパッと明るくなり、とても見やすくなりました。光線療法の効果に驚くとともに意欲も湧き、照射を継続しました。
当時は3ヵ月ごとに眼科に通院していましたが、眼底出血の再発はなく、白内障の進行も止まってので、6か月後には「1年に1回検査すればよいでしょう」と言われました。
血糖値も上昇することはなくなり、120㎎/㎗以上にならなくなりました。現在、光線照射開始後3年になりますが、体調もすこぶるよく、充実した毎日をすごしています。