床ずれの回復促進に可視総合光線療法
可視総合光線療法 治療報告と症例集P120
床ずれの回復とともに全身状態が改善する 96歳 女性
わが家では30年来の光線愛用一家であり、家族全員の健康管理に、光線療法を大いに活用しております。
さて、このたびは私の母の体験を報告させていただきます。
母は明治34年生まれで、96歳になります。
20年来の脳動脈硬化症ですが、薬は1日に利尿剤半錠と血管拡張剤を胸に張るだけですんでいました。
しかし、昨年7月に市のショートステイで10日間ほどすごして、そのあと帰宅したところ、いままでは何とか自分で箸やスプーンを持って食事できていたものが、手がふるえて自力では食べられなくなっていました。
また、ショートステイに行くまでは、母の健康管理のために、治療用カーボン3000-5000番の組み合わせで、両足裏部・両足首部・両膝部を中心に、毎日30~40分間、光線照射をしていました。
今回、床ずれの光線照射として、治療用カーボンは3001-5000番を使用し、毎朝食事の時間を利用して、50分間患部に照射を追加しました。
これを20日間ほど続けたところ、昼食のパン、牛乳などは両手を使って、自分で食事できるようになりました。
箸やスプーンを持つ手がふるえなくなってきたのです。
また、それまでまったく出なかった声も、かすかに聞きとれる程度ですが、声が出て話せるようになりました。
床ずれも皮膚の表面は乾き、傷もほんのわずか痕が残るくらいに縮小しておりました。
床ずれの患部だけ2号集光器を使って追加照射しただけで、照射効果は全身に及んだものと考えております。
30年ほど前に、光線研究所附属診療所の光線療法研究会で故黒田保次郎先生に、どこにかけても光線の効果は全身に及ぶものだと教えていただきましたが、まさにそのとおりだと実感いたしました。