多発性筋炎のコウケントー光線治療
光線研究 第603号(転載許可済)
68歳 女性 多発性筋炎
◆症状の経過
66歳時に手指がしもやけのように赤くなり、痛みが出てきた。
病院で検査をしたところ多発性筋炎と診断され、入院してステロイド治療を受けることになった。
ステロイド薬服用60㎎/日から始めて、2ヵ月後40㎎/日になったところで退院となったが、病気の影響で全身の筋力低下や嚥下機能低下がみられ、ステロイド薬は引き続き服用することになった。
ステロイド治療開始時から、身体の冷えをとても強く感じるようになった。
以前、坐骨神経痛で効果があったコウケントー光線治療を思い出し、少しでも多発性筋炎の病状安定とステロイド薬の減薬を期待し、光線研究所附属診療所を受診した。
◆治療の経過
自宅で毎日光線治療を継続したところ、少しずつ冷えが緩和し、よく眠れるようになってきた。
2ヵ月後、手指の赤みが少しずつ薄れ、食べ物の飲み込みにくさが改善し、食事が楽しみになった。
その後、ステロイド薬は順調に減っていった。
1年後より、治療用カーボンを1000-3001番に変え、ステロイド薬は6㎎/日にまで減っても病状は悪化せずに安定した状態を維持できた。
以前は1人で外出する気も起きなかったが、今では1人で外出もでき、毎日よく歩いているので筋力低下もあまり感じることはなくなった。
手指の色はまだ少し赤みが残るが、以前のような痛みの再発はない。
さらなるステロイド薬の減薬を目標に、光線治療は継続中である。
◆コウケントー光線治療
治療用カーボンは、3001-5000番を使用。
照射部位は両足裏部・両足首部・両膝部・腹部・腰部・左右手の平、左右咽喉部(2号集光器)を各10分間照射。
1年後より治療用カーボンを1000-3001番に変更。